変形性脊椎症について
脊椎(せきつい)は、いわゆる背骨のことです。
脊椎は、骨と、クッションの役割を果たす軟骨が交互に重なってできています。
加齢と共に軟骨の水分が減少することで、クッション性が失われ、骨同士がぶつかり合うようになり、変形してトゲができます。
ただし、トゲがあるだけでは基本的に無症状であり、変形性脊椎症は病気ではないので、「症状」という言い方は正確ではありませんが、
このトゲが脊椎を走る神経を刺激して痛みが生じるのが「変形性脊椎症」です。
変形性脊椎症は、基本的には加齢に伴う変化であり、ご高齢の方に多く起こりますが、
性別に関係なく起こり、肥満の方、長期の重労働を行っている方に多く見られます。
変形性脊椎症の症状
- 頸部(くび)に痛みや肩こりがある
- 起床時、動作の開始時に腰に痛みがある
- 手、腕の痺れ
- 力が入りにくい
- 関節の可動域が狭くなったように感じる
- 歩きにくい
- 細かな作業が難しくなった
- 背中や腕に耐えがたい痛みがある(重度の場合)
変形性脊椎症の原因
- 加齢
- 閉経を境として進む女性ホルモンの減少
- 肥満
- 運動不足
- 長期の重労働、重い物を運ぶ仕事
変形性脊椎症の検査・診断
上記、症状に当てはまる方は、変形性脊椎症の疑いがございますので、
一度、検査を受けることをおすすめいたします。
変形性脊椎症の治療について
状態により異なりますが、主に以下のような治療を行っております。
- 消炎鎮静剤による痛みの緩和
- コルセットの装着
- 温熱療法
- 筋力トレーニング、ストレッチ
変形性脊椎症の予防について
変形性脊椎症に対する予防対策として、正しい姿勢、動作、腹筋強化訓練、体重減少などを心がけることが重要です。ただし、変形性脊椎症はご高齢の方に多くみられるので、体操や運動は、症状を悪化させる危険性があります。長期間、意識をして持続することも、変形性脊椎症の予防に繋がります。